2015/01/20
C+Bousai vol2
世界へ広がる日本の防災教育
「イザ!カエルキャラバン」の取り組みは、日本国内だけでなく海外にも広がりを見せている。JICA兵庫(現在は統合されてJICA関西)は阪神淡路大震災以降、・他国の防災機関スタッフや教育機関などを対象に防災研修事業を開催しており、その活動は世界的に知られている。プラスアーツはそのなかでも防災教育をテーマにした講義枠をレギュラーで持っており、カエルキャラバン講習を行っている。例えば大きな地震・津波被害のあったチリでも、住民が防災の取り組みになかなか参加しないという問題を抱えていた。研修でカエルキャラバンを知った現地の市職員が、帰国後、自力でカエルキャラバンを開催。政府の防災関係者が見学に来るなど、国内で広がる可能性を見せているという。
2004年にスマトラ島沖地震で大津波被害に見舞われたタイのプーケット諸島では、王族の財団が費用を出してカエルキャラバン“的”なイベントを開催している。チェンマイやバンコクなどタイ国内ですでに3回開催。現在は現地で事務局を作り、自主的に取り組める体制を構築しているという。そのほかにもフィリピン、インドネシアなどでもキャラクターを小鹿や猿などに変えて展開を進めている。これまで海外14カ国で開催され、その半数が継続して活動を進めている。
「日本の防災教育は世界トップクラスで、世界中から求められている。現地でさらにプログラムをローカライズしていってもらいたい。できれば、近隣国に指導に行けるくらいに成長して欲しい」(永田氏)。
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