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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第225回:各国のビジネス環境におけるリスクの総合的ランキング2023年版
米国の損害保険会社FM Globalは2023年6月に、同社のデータベースを含むさまざまな情報源から得られた情報を基に、約130カ国のビジネス環境に関するリスクを評価した結果を発表した。気候変動やESGに関するリスクに関する機能が加えられており、それらに対する関心が高まってきたのだろうと推測できる。
2023/06/27
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国立環境研究所 化学物質災害・事故対応に役立つ情報基盤サイトを公開
国立研究開発法人国立環境研究所はこのほど、災害や事故に起因して、工場から化学物質が排出するなど、化学物質の環境排出リスクに役立つ情報集約サイト「D.Chem-Core-災害・事故時の環境リスク管理に関する情報基盤-」を公開した。行政担当者や専門家が必要な情報を迅速に入手できるようになることで、的確な対策・対応につながることが期待される。
2023/05/22
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ChatGPTの社内ガイドラインを公表したクラスメソッドに聞く
OpenAIが開発した対話型AIツール「ChatGPT」が2022年11月にリリースされ、日本でも大きな話題となっている。質問するだけでさまざまな問いに即座に文章で回答してくれるという便利な機能が魅力である半面、その利用にはさまざまなリスクも想定される。ChatGPTをはじめとするAIサービス利用においていち早く社内向けのガイドラインを策定したクラスメソッド株式会社CISO兼危機管理室長の江口佳記氏に、ガイドラインの策定に至った背景やAIサービスを利用する際に生じるリスクなどを伺った。
2023/04/24
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企業をむしばむリスクとその対策
現時点で考えるべき3つのポイント
対話型の人工知能(AI)「チャット(GPT)」の活用が急速に広がっています。一方で、企業の間では、業務での利用を制限し始める動きも出てきています。今回はチャットGPTのリスクを考えてみます。
2023/03/30
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2023年のリスクを読む
2023年が幕を開けた。ようやく新型コロナウイルス感染症の収束が見え始めたと思いきや、ゼロコロナ政策からの転換を図る中国への対応など新たな課題も。一方で、ロシアのウクライナ侵攻により、原油価格や株式市場は揺れ動き、世界経済は混迷を極めている。2023年のリスクをどう読むか。
2023/01/04
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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第180回:英国の金融関係者のリスク認識がどのように変化しているか
今回紹介するのは、英国の中央銀行にあたるイングランド銀行が半年に1回行っている、英国内の銀行や外国の大手銀行、機関投資家などを対象とした「Systemic Risk Survey」というアンケート調査の2022年上半期版の結果。英国の金融システムの安定性に関するリスクを、市場参加者がどのように認識しているかを追跡調査するものだ。
2022/06/01
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企業をむしばむリスクとその対策
内部統制システムを機能させるポイント
改正会社法が本年2021年3月より施行され、社外取締役の選任が義務化されたのと同時に、監査役会設置会社の場合、監査役の人数は3人以上、かつその過半数が社外監査役でなければならなくなりました。一方、中小企業においては、取締役会を設置していない場合、あるいは取締役会を設置し会計参与を置いている場合には、監査役の設置が義務ではなくなりましたが、監査役の果たす役割は、健全な企業経営においては極めて重要なものです。今回は、監査役や取締役会が機能するためには何が必要かを具体的な事例を通じて解説していきます。また、公益通報者保護法による内部通報制度についても、どのように運用すれば効果的かを掘り下げてみたいと思います。
2021/10/22
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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第160回:パンデミック後の事業継続マネジャーに求められる役割
パンデミック後の事業継続マネジャーにはどのような役割が求められるのかという視点でまとめられた調査報告書。パンデミック後の方がより「戦略的」な方向に寄っているようだ。
2021/10/12
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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第159回:英米のビジネスリーダーは直近のリスクをどのように認識しているのか
今回紹介する報告書は、英国および米国の企業の上級管理職1000人を対象に行った、コロナパンデミック後のリスクに関するアンケート調査をまとめたもの。「テクノロジー」「ビジネス」「政治・経済」「環境」の4つのカテゴリーに分類された、さまざまなリスクへの懸念度と対応状況などがまとめられている。
2021/09/28
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企業をむしばむリスクとその対策
問題の要因を分析した上で解決策を講じる
A社は創業以来、右肩上がりに業績が成長している企業です。成長を続けている企業だけに、社員は全員多忙を極めています。最近、A社では顧客との間でトラブルが頻発するようになりました。A社では、顧客対応に関するマニュアルが整備されていましたが、業務内容の増加や使用するシステムの進化に伴い、そのマニュアルの数が増加していったのでした。社員はマニュアルの存在は分かっていましたが、「時間がない」「該当部分を探すのが面倒」といった理由で確認しないままに業務を行い、その結果、トラブルが発生していました。
2021/09/27
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海外のレジリエンス調査研究ナナメ読み!
第158回:英国政府による国家レベルのリスクアセスメント
今回紹介するのは英国内閣府によるNational Risk Registerの2020年版。2019年に行われた国家レベルでのセキュリティリスクアセスメントの結果に基づいていることから、新型コロナウイルスの影響は考慮されていないようであるが、パンデミックが最も上にプロットされており、パンデミックが発生した場合の影響が非常に大きいと評価されていたことが分かる。
2021/09/21
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企業をむしばむリスクとその対策
感染症時の勤怠管理ルール
前回に続いて、レジリエンス協会の演習研究会が作成した新型感染症向け対応計画書について解説していきます。計画書の中に、「新型コロナウイルス感染症対策に伴う勤怠の取り扱い」というものがあります。これは、ある企業が今回の新型コロナ対応で新たに策定した勤怠管理ルールを参考にして、より多くの一般的な企業で使用できるように感染症時の勤怠管理ルールを取りまとめた資料です。
2021/08/24
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企業をむしばむリスクとその対策
フェーズごとに実施すべき対策をまとめる
<フェーズ1:海外発生初期~国内発生早期> 20××年12月、中国○○省で大規模な感染症が発生しました。WHOはこの感染症について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と宣言しました。 問:将来、再度このような状況が発生した際に、皆さんの組織では何を行わなければならないか、整理できていますか。
2021/07/29
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五輪期間中に高まる10のリスクとその対策
リスク対策.comでは、2018年、2019年と、東京オリンピック・パラリンピック大会に向け企業がどのようなリスクを重視しているかなどについてアンケート調査を実施してきたが、これらをもとに、大会期間やその前後において、組織が気を付けるべきリスクと対策を挙げてみた。
2021/07/19
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企業をむしばむリスクとその対策
見て見ぬふりをするリスク(ブラックエレファント)
大手製造業のA社は、近年、業績が伸び悩んできています。社員数5万人以上で売上高6,000億円を超えるグローバル企業ですが、ここ数年、業績は頭打ちで、社内の士気も今一つの状況です。社長は現状の社内の状況に危機感を持ち、リスク担当部門の責任者であるBさんに対し「社内の士気が上がらないのはなぜか、企業風土も含めて調査してほしい。同時に問題点の洗い出しと、それに対する対応策を検討してくれ」と命じました。
2021/06/23
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企業をむしばむリスクとその対策
不確実性への対応を考える
前回、戦略シナリオ作成のための5ステップに沿って、4つの異なるシナリオを作成した中古車販売店A社の例をお話しました。今回は、その戦略シナリオをどのように活用していけばいいのかについて解説していきます。
2021/05/23
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企業をむしばむリスクとその対策
5ステップによる戦略シナリオの作成手法
前回に続き、ウィズコロナ、アフターコロナの企業戦略についてご説明します。
2021/04/26
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企業をむしばむリスクとその対策
戦略リスクの考え方とその実践
ビジネスは、同じ業種の中でも環境が絶えず変化しています。今回、三つの組織が未開拓の戦略的機会を確認し、それに適応するために、戦略リスクを管理するときに異なるアプローチを取りました。
2021/03/30
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第4回 科学的にリスクを明確にして正しく恐れる
国立研究開発法人防災科学技術研究所理事長の林春男氏と、関西大学社会安全センターセンター長の河田惠昭氏が代表を務める防災研究会「Joint Seminar減災」(事務局:兵庫県立大学環境人間学部教授 木村玲欧氏)の公開シンポジウムがリスク対策.comとの共催により1月18日に開催された。シリーズでシンポジウムの内容を紹介していく。
2021/03/15
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企業をむしばむリスクとその対策
ERM成功の秘訣(後半)
今回は、この成熟度モデルの構成要素である七つの中核的属性(項目)とコンピテンシー・ドライバーについて解説します。
2021/03/01
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金融庁「事業等のリスク」開示の好事例を公表
金融庁はこのほど、2020年11月に公表した「記述情報の開示の好事例集2020」について、新たに「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」の開示の好事例を追加・公表した。
2021/02/24
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企業をむしばむリスクとその対策
ERM成功の秘訣
リスク管理部門を統括するA社取締役のBさんは、10年以上にわたるA社のERMの取り組みについて「一定の成果が出ている」と感じています。部門・部署が個別にリスク管理をしていた時代に比べて、「社内全てのリスクに対応する責任者が明確になり」「社内全てのリスク情報が共有化できていて」「社内全てのリスクマネジメント情報を一元的に把握できるようになった」ことを実感できています。しかしながらBさんは最近「わが社のリスクマネジメント活動の進むべき道筋はこれで本当にいいのだろうか?」という疑問も同時に持つようになりました。
2021/01/28
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企業をむしばむリスクとその対策
コロナを恐れるか、受け入れるか?
12月に入り、新型コロナウイルスの検査陽性者数の増加が止まりません。「全国の感染者数が過去最多」「都内の曜日別感染者数が過去最多」「全国の重症者数○○人増えて、過去最多を更新」などと連日ニュースが報じ、「病床が逼迫してこのままでは医療崩壊が起こる」との声明が医師会らより発せられました。
2020/12/26
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企業をむしばむリスクとその対策
テレワークの環境整備はどこまで会社が担う?
IT企業のA社では、新型コロナウイルスが国内で発生し始めた今年2月から、社員が在宅でのテレワークを行えるようにするための準備を開始。4月に緊急事態宣言が発生されるのと同時に、原則全社員のテレワークが始まりました。いざスタートしてみると、細かい課題はあるものの、総じて業務効率の向上につながっていました。しかしここ数カ月、A社では新しい課題が見えてきました。総務部長であるBさんのもとに、相談が多く寄せられるようになってきたのです。
2020/11/30
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企業をむしばむリスクとその対策
透明で続可能性の高い企業が評価される
国内最大の保険会社であり世界でも有数の機関投資家である日本生命保険が、2021年4月より全ての投融資の判断に、企業の環境問題や社会貢献への取り組みなどを考慮した「ESG」の考え方を採用すると公表しました。同社は既に、株式や社債、海外融資についてはESGを考慮した運用をすると表明していましたが、これまで対応していなかった国債や国内融資、不動産にもカバー範囲を広げ、全資産をESG目線で審査することにしたのです。
2020/10/28