埼玉県行田市で下水道管の点検作業中だった男性作業員4人がマンホール内に転落、死亡した事故で、4人の死因が硫化水素によるものだったことが4日、埼玉県警への取材で分かった。県警は安全管理体制に問題がなかったか状況を調べている。
 司法解剖の中間回答で、4人のうち2人は硫化水素中毒で死亡し、残る2人は硫化水素中毒を原因とした窒息死とみられることが分かった。
 作業に当たった土木会社は、事故当時、マンホール内部の硫化水素濃度は国の基準の15倍以上だったと説明。4人が転落防止用の安全器具を着けておらず、地上から酸素を送る「エアラインマスク」と呼ばれる器具が作業場になかったことも公表している。 
〔写真説明〕埼玉県警本部=さいたま市浦和区

(ニュース提供元:時事通信社)