2016/10/27
従業員の命を守る「職場の医学」
B:Breathing(呼吸)の評価と処置
気道から吸い込まれた酸素が肺から血液に取り込まれます。呼吸に伴う胸やお腹の動きを観察します。ゆっくりと穏やかな呼吸でしょうか?苦しそうに肩で息をしていませんか?
時計を見ながら呼吸回数を数えてみましょう。胸やお腹が膨らんでから元に戻る動きをまとめて1回と数えます。理想的には1分間測定しますが、慌ただしい現場での簡便法として15秒間測って4倍する方法もあります。正常な呼吸回数は15回/分前後であり、10回/分以下1秒に(6回)は少なく、20回/分以上(3秒に1回)は多い(呼吸が速い)と表現されます。
Bの異常に対する処置の中で、現場で一般人(特別なトレーニングを受けていない非医療従事者)ができることは限定的です。もし、やるならば、①傷病者の一番楽な姿勢をとらせる(臥位が良いとは限らない、例:心不全や喘息発作では頭を上げて座らせた姿勢が楽な場合もある)②、酸素投与(職場にあって使用方法などが把握できていれば)③傷病者の様子を継続的によく観察することです。
C:Circulation(循環)の評価と処置

全身への循環に異常が出た場合、つまり血圧が下がったときによく見られるのは、顔色が青白くなり、全身に冷や汗をかいている状態です。皮膚を触ると冷たく、じっとりと湿っています。
脈を触れ、速くないか遅くないか? また触れ方が弱くないかを観察します。
Cの異常に対する処置の中で、現場で一般人(特別なトレーニングを受けていない非医療従事者)ができることも限られます。①傷病者を臥位(横にする)にする、②傷病者の様子を継続的によく観察することです。
D:Dysfunction(意識、脳や神経の機能)の評価と処置
呼びかけに対する反応を見ましょう。覚醒していて何らかの意思疎通を取ることができれば概ね意識は良好です。呼びかけに反応があるのか? 痛み刺激に反応があるのか? それとも反応がないのかを見ます。
意識が悪いと気道(ABCDE(F)のA)が塞がってしまう可能性があるので回復体位にします。
四肢の動きはどうでしょうか?脳の病気(例:脳梗塞や脳出血)では片方(右か左)の手足の動きが悪くなったり全く動かなくなることがあります。傷病者の様子を継続的によく観察しましょう。

- keyword
- 従業員の命を守る「職場の医学」
従業員の命を守る「職場の医学」の他の記事
おすすめ記事
-
-
火事・水害の被災設備に復旧という選択肢
災害復旧専門サービスのベルフォアジャパンは昨年、独自営業による顧客開拓に乗り出しました。これまでは共同出資者の東京海上日動火災保険を窓口としてきましたが、体制変更を機に直接の市場アプローチを開始。BCPの実効性を確保する手段として自社のサービスを訴求する考えです。代表取締役社長の加藤道久氏に今後の市場戦略を聞きました。
2026/03/18
-
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/03/17
-
-
余計な情報をつながない安否確認システム
安否確認システム「オクレンジャー」は2006 年に提供を開始したサービス。災害時の初動に欠かせないアプリとして広く認知され、累計ユーザー数260 万を突破した。開発元のパスカルは地域のSIerとして、防災分野以外でもビジネスの高度化に貢献する。社長の井上隆氏に、創業以来の事業コンセプトと今後の展望を聞いた。
2026/03/11
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/03/05
-
ネット風評被害を叩き企業の信頼を守る
ネット社会の「カイシャの病院」として企業の風評被害を治療・予防するソルナは昨年7月、代表交代をともなう事業承継を行いました。創業者の三澤和則氏が代表取締役を退任し、新たに安宅祐樹氏が就任。これまでのサービス価値をさらに高め、企業の信頼の基盤を保全していく構えです。新社長の安宅氏に事業承継の経緯と今後の展望を聞きました。
2026/03/02





※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方