2020/09/04
お笑い芸人赤プルと共に学ぼう!ちょっくら防災!
緊急持ち出し袋の中身をチェックしていますか?
前回も、お片付けをここ最近の生業にしていることを書きましたが、お片付けにいかせていただくと、住んでいる方の防災意識のレベルがよくわかります。やっぱり多いのが、緊急持ち出し袋を準備しているけど、中身を見たことがない人。
限られた片付けの時間内に緊急持ち出し袋の中身を全部出してチェックさせてもらうことは難しいし、ご要望もないのに勝手に見るなんてことは許されないので、これまでは見たいという衝動を抑えながら片付けを続けることが多かったのですが、先日ついにお許しを得て、中身をチェックさせていただくことができました!
その方は、いつどこでそれを手に入れたかさえ忘れていたのですが、500ミリリットルのペットボトルのお水も乾パンも賞味期限は切れ、ホッカイロもガチガチに固まっていました。逆算すると、どうやら2012年に手に入れた物だとわかりました。
2011年の東日本大震災以降、どんなものでもよいから緊急持ち出し袋を準備しておこうと、皆さんこぞって準備されたと思います。
私ごとですが、2011年に結婚し、披露宴が5月だったので、緊急持ち出し袋を引き出物にしようかと思い、探したのですが、その時はどこも売り切れで、自分たちで使う分さえすぐ手に入らなかったことを覚えています。
今思うと、本当にそれが引き出物になっていたら今頃、先ほどのお客様のように、どこで手に入れたかさえ忘れられ、使わぬまま消費期限を迎えたモノたちのゴミ袋のようになっていたかもしれません。2人の記念のものが。

ゴミ袋は言い過ぎかもしれないですが、実際にお水と乾パン、ホッカイロ以外でも、懐中電灯はすぐ使えないと意味がないのに電池が入っていない、そして単体で入っていた電池は液漏れ、ラジオはせっかく電池を入れてすぐ使えるようにしていたものの、こちらは中で液漏れして使えません。レジャーシートにロープ、水を汲むためのビニール、ホイッスル、封の空いていない小型の万能ナイフ。実際に開けてみなければ、どんなものが入っていて、それらはどんな時にどのように使うものなのかさえわからないのです。
思わぬ緊急持ち出し袋の落とし穴といったところでしょうか? わたしも失敗しているので、他人事ではないのです。
お笑い芸人赤プルと共に学ぼう!ちょっくら防災!の他の記事
- 平時も使え災害時も使える「フェーズフリー」
- 「防災の日」に少しでも備えを意識できたら120点
- 防災備蓄を今のうちに見直していくべ
- コロナ時代の避難 逃げ遅れなくすためにできること
- エコから逆発想する防災バックがすごい!
おすすめ記事
-
-
入居ビルの耐震性から考える初動対策退避場所への移動を踏まえたマニュアル作成
押入れ産業は、「大地震時の初動マニュアル」を完成させた。リスクの把握からスタートし、現実的かつ実践的な災害対策を模索。ビルの耐震性を踏まえて2つの避難パターンを盛り込んだ。防災備蓄品を整備し、各種訓練を実施。社内説明会を繰り返し開催し、防災意識の向上に取り組むなど着実な進展をみせている。
2025/06/13
-
「保険」の枠を超え災害対応の高度化をけん引
東京海上グループが掲げる「防災・減災ソリューション」を担う事業会社。災害対応のあらゆるフェーズと原因に一気通貫の付加価値を提供するとし、サプライチェーンリスクの可視化など、すでに複数のサービス提供を開始しています。事業スタートの背景、アプローチの特徴や強み、目指すゴールイメージを聞きました。
2025/06/11
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/06/10
-
その瞬間、あなたは動けますか? 全社を挙げた防災プロジェクトが始動
遠州鉄道株式会社総務部防災担当課長の吉澤弘典は、全社的なAI活用の模索が進む中で、社員の防災意識をより実践的かつ自分ごととして考えさせるための手段として訓練用のAIプロンプトを考案した。その効果は如何に!
2025/06/10
-
-
緊迫のカシミール軍事衝突の背景と核リスク
4月22日にインド北部のカシミール地方で起こったテロ事件を受け、インドは5月7日にパキスタン領内にあるテロリストの施設を攻撃したと発表した。パキスタン軍は報復として、インド軍の複数の軍事施設などを攻撃。双方の軍事行動は拡大した。なぜ、インドとパキスタンは軍事衝突を起こしたのか。核兵器を保有する両国の衝突で懸念されたのは核リスクの高まりだ。両国に詳しい防衛省防衛研究所の主任研究官である栗田真広氏に聞いた。
2025/06/09
-
危険国で事業展開を可能にするリスク管理
世界各国で石油、化学、発電などのプラント建設を手がける東洋エンジニアリング(千葉市美浜区、細井栄治取締役社長)。グローバルに事業を展開する同社では、従業員の安全を最優先に考え、厳格な安全管理体制を整えている。2021年、過去に従業員を失った経験から設置した海外安全対策室を発展的に解消し、危機管理室を設立。ハード、ソフト対策の両面から従業員を守るため、日夜、注力している。
2025/06/06
-
福祉施設の使命を果たすためのBCPを地域ぐるみで展開災害に強い人づくりが社会を変える
栃木県の社会福祉法人パステルは、利用者約430人の安全確保と福祉避難所としての使命、そして災害後も途切れない雇用責任を果たすため、現在BCP改革を本格的に推進している。グループホームや障害者支援施設、障害児通所支援事業所、さらには桑畑・レストラン・工房・農園などといった多機能型事業所を抱え、地域ぐるみで「働く・暮らす・つながる」を支えてきた同法人にとって、BCPは“災害に強い人づくり”を軸にした次の挑戦となっている。
2025/06/06
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方