緊急持ち出し袋の中身をチェックしていますか?

前回も、お片付けをここ最近の生業にしていることを書きましたが、お片付けにいかせていただくと、住んでいる方の防災意識のレベルがよくわかります。やっぱり多いのが、緊急持ち出し袋を準備しているけど、中身を見たことがない人。

限られた片付けの時間内に緊急持ち出し袋の中身を全部出してチェックさせてもらうことは難しいし、ご要望もないのに勝手に見るなんてことは許されないので、これまでは見たいという衝動を抑えながら片付けを続けることが多かったのですが、先日ついにお許しを得て、中身をチェックさせていただくことができました!

その方は、いつどこでそれを手に入れたかさえ忘れていたのですが、500ミリリットルのペットボトルのお水も乾パンも賞味期限は切れ、ホッカイロもガチガチに固まっていました。逆算すると、どうやら2012年に手に入れた物だとわかりました。

2011年の東日本大震災以降、どんなものでもよいから緊急持ち出し袋を準備しておこうと、皆さんこぞって準備されたと思います。

私ごとですが、2011年に結婚し、披露宴が5月だったので、緊急持ち出し袋を引き出物にしようかと思い、探したのですが、その時はどこも売り切れで、自分たちで使う分さえすぐ手に入らなかったことを覚えています。

今思うと、本当にそれが引き出物になっていたら今頃、先ほどのお客様のように、どこで手に入れたかさえ忘れられ、使わぬまま消費期限を迎えたモノたちのゴミ袋のようになっていたかもしれません。2人の記念のものが。

防災の日という事で、さまざまな雑誌やウェブでインタビューを受けました!

ゴミ袋は言い過ぎかもしれないですが、実際にお水と乾パン、ホッカイロ以外でも、懐中電灯はすぐ使えないと意味がないのに電池が入っていない、そして単体で入っていた電池は液漏れ、ラジオはせっかく電池を入れてすぐ使えるようにしていたものの、こちらは中で液漏れして使えません。レジャーシートにロープ、水を汲むためのビニール、ホイッスル、封の空いていない小型の万能ナイフ。実際に開けてみなければ、どんなものが入っていて、それらはどんな時にどのように使うものなのかさえわからないのです。

思わぬ緊急持ち出し袋の落とし穴といったところでしょうか? わたしも失敗しているので、他人事ではないのです。