在庫証明書を提出
現在、同社が特に力を入れているのが実効性の確保だ。「毎月、数百万円というお金を支払っているわけですから、万が一の際でも機能しなかったというわけにはいきません」(沖山氏)。

まず、備蓄燃料を確実に把握するために、主幹事の燃料会社には、毎月、在庫証明書を提出させている。備蓄燃料の劣化対策としては「流通在庫備蓄」方式を採用。貯蔵タンク内の燃料のキープ&リフレッシュを図っている。さらに、災害用燃料を備蓄する拠点が、被災により、稼動不能となったときは、他のバックアップ拠点から燃料供給が行えるよう備蓄拠点間には定期的に連携体制を確認するようにしている。  

専属となるタンクローリーは、車両側面にその旨のステッカーを貼付。当該車両のドライバーは正・副2人を登録し、バックアップ体制も確保する。日常的な教育により、災害時には専属配送ドライバーとなる認識を持たせているという。  

このほか、災害時に相互に連絡を取り合う担当者を特定するとともに、燃料会社や各備蓄拠点の責任者、専属配送ドライバーなども含めた「緊急連絡体制表」を作成。人事異動などにより登録内容に変更が生じた際には、すみやかにその旨を連絡し、体制表の更新を行い、常に最新の状態に保つよう努めているとする。「タンクローリーによる模擬給油訓練」など、各種対応訓練を実施することにより、燃料会社との間の災害時対応力の向上も図る。

年2回の実地監査を実施
こうした活動が継続的に取り組まれていることを確認するため、同社と燃料商社では合同で、備蓄拠点に対する実地監査を毎年5月と11月の2回実施することにしている。災害時の通信機器の設置状況、非常用自家発電機の設置・稼動状況、災害用備蓄品の備蓄状況など、災害時の拠点として機能するかどうかも含め、監査する。 

今後の課題は、九州や北陸などへの備蓄拠点の展開と、従業員のマイカーなどの燃料となるガソリンの確保、さらには情報通信システムなどを支える施設の非常用発電の燃料となるA重油の確保だという。 

沖山氏は、「本社が使えなくなったときの対応、災害対策本部要員の確保、BCP体制移行後の対応など、まだ課題はいくつかありますが、事業の現実的な継続に向け、当面できることを解決しいていくことが大切だと思っています」と話している。

(了)