2025/09/05
防災・危機管理ニュース
ホームセンターなどを展開する「ニシムタ」(鹿児島市)が納入業者に協賛金の提供を要請するなどしたことが、独禁法違反(優越的地位の乱用)の疑いがあるとして調査していた公正取引委員会は5日、同社が提出した改善計画を認定した。
独禁法上の行政処分の「確約手続き」に基づく措置で、同社は同法違反の認定は受けない。
公取委によると、同社は遅くとも2022年3月ごろから、商品を納入する業者に対し、「商品管理費」や「開店広告協賛」などの名目で、算出根拠や使途を明らかにせず金銭を負担させていた。また、新規や改装の開店時に、無償で従業員の派遣をさせていた。
納入業者は、同社との取引依存度が高く、関係継続のため要請を拒めなかったとみられる。同社は同法違反の疑いがある取引をしていた50業者に総額約7億3000万円を返金するという。
同社は熊本、宮崎、鹿児島各県で計27の店舗を直営している。
記者会見した公取委の小室尚彦審査管理官は「物価上昇局面にある中、優越的な立場を利用し、納入業者に対して不利益を与える疑いのある行為が行われていたことは誠に遺憾だ」と強調した。
同社は「計画を確実に履行するとともに、コンプライアンスの徹底に努める」とコメントした。
〔写真説明〕公正取引委員会=東京都千代田区
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- ニシタム
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2025/12/05
-
競争と協業が同居するサプライチェーンリスクの適切な分配が全体の成長につながる
予期せぬ事態に備えた、サプライチェーン全体のリスクマネジメントが不可欠となっている。深刻な被害を与えるのは、地震や水害のような自然災害に限ったことではない。パンデミックやサイバー攻撃、そして国際政治の緊張もまた、物流の停滞や原材料不足を引き起こし、サプライチェーンに大きく影響する。名古屋市立大学教授の下野由貴氏によれば、協業によるサプライチェーン全体でのリスク分散が、各企業の成長につながるという。サプライチェーンにおけるリスクマネジメントはどうあるべきかを下野氏に聞いた。
2025/12/04
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/12/02
-
-
-
-
-
-
目指すゴールは防災デフォルトの社会
人口減少や少子高齢化で自治体の防災力が減衰、これを補うノウハウや技術に注目が集まっています。が、ソリューションこそ豊富になるも、実装は遅々として進みません。この課題に向き合うべく、NTT 東日本は今年4月、新たに「防災研究所」を設置しました。目指すゴールは防災を標準化した社会です。
2025/11/21







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方