金芽米とは

玄米を精白するときに、胚芽の基底部(金芽)と、ぬかの一部である亜糊粉層(あこふんそう)を残して精白した米です。胚芽の底にある黄色部分を残しているので、ご飯をよそうと黄色がプツプツ光るのです(図)。その結果、図のようにビタミンE、ビタミンB、食物繊維、オリゴ糖などが完全精白米より多く残っています(図)。

 

実際に食べ続けてみて金芽米の効果を探る

私は、こうした金芽米を食べ続けた場合、健康面でプラスの効果が期待できるのではないかと考えました。しかし、そのような実証的な報告は見当たりませんでした。そこで、次のような実証実験に取りかかることにしました。

女子学生とその家族員に3カ月間金芽米を継続的に食べてもらうことにしました。そして健康面を中心に何か気付いたら、その自覚症状を自由記入してもらいました。すると、興味深い結果が得られたのです。

<実証実験はこのようにして行った>
1)対象者の選定と説明 
下記の5つの条件に当てはまる学生を学内で公募しました。
① 米を毎日1回以上自宅で炊いて食べる
② 同居の家族もお米が好き
③米を購入している
④金芽米を食べて実験してみたいという意欲が強い
⑤体に何らかの不具合を感じ、それを治したい

2)対象者 
公募を申し出したのは甲南女子大学人間科学部の4学科、21人(平均年齢20歳)でした。家族員合計62人、平均家族員人3人。趣旨説明を徹底した後、結果の記入用紙を持ち帰りました。


3)継続期間 
2006年10月から12月までの3カ月間としました。

4)金芽米を届ける方法
金芽米はトーヨーライス(株)から提供してもらい、各家庭の必要量に応じて個別に宅配、米が途切れないよう配慮しました。


5)結果の回収 
終了後、記入用紙をファックスで回収(回収率100%)。