2016/09/29
誌面情報 vol56
不祥事対応における風評発生メカニズム
クライシスコミュニケーションの重要性
そこで重要なのが対策本部全体のコミュニケーション活動、即ちクライシスコミュニケーションです。対策本部がカバーすべき様々なステークホルダーとの緊急時におけるコミュニケーション活動の総和を意味します。ただし、マスコミ対応やネット対応は、社会全体を対象にしますので、ステークホルダーのみならず、実は非ステークホルダーも含んでいるのです。この両者がともに風評発信源であることを是非押さえてください。
記者会見に関しては、特に緊急記者会見は、不祥事、緊急事態を何とか早期に収束させるための出口戦略です。新聞記者に「なるほどこれ以上この会社を批判することはできないな」と思わせるだけの情報開示を、説得性を持って終わるべきなのです。ところが説明責任を全く果たしていなかったり、経営陣が出席を渋ったりしてしていると2回目、3回目の会見を開かざるを得なくなります。出口戦略のはずなのに、火に油を注いでしまうのです。緊急事態発生時に守るべきは、社長ではなく、社員やステークホルダーです。そこを勘違いしてはいけません。
(了)
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- 不祥事対応における風評発生メカニズム
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