2012/09/25
誌面情報 vol33
2011 年ものづくり白書が指摘
2011 年ものづくり白書では、 東日本大震災で、東北・関東地方の 企業が被災したことにより、国内外 のサプライチェーンが大きな影響を 受けたことについて、日本のサプラ イチェーン構造は、取引先が各段階 でそれぞれ複数の調達先から部素材 を購入し代替可能性が確保された 「ピラミッド構造」ではなく、二次 取引先以下で部素材の供給が一部の 事業者に集中する「ダイヤモンド構造」 になっていると指摘している (図 1) 。
経済産業省が 2011 年2月に行ったアンケートでは、約5割の企業 が、調達する部材の中で現在の調達 先以外に代替できないものがあると 回答し、対策の難しさを浮き彫りに した。
このアンケートは、東日本大震災の発生直前に行われたものだが、5 年前と比べたサプライチェーンが途 絶するリスクについては、 「自然災 害リスク」との回答が最も多く、さ らに「カントリーリスク」の高まりが著しい(図2) 。図らずも東日本大震災、続くタイの大洪水では、これらのリスクが顕在化することになったわけだ。
一方、サプライチェーン途絶リスクに対する取り組みは「取り組んで いるが不十分である」 「取り組みが 進んでいない」との回答の合計が約 95%と極めて高く、リスク自体は 認識しているものの、具体的に取り 組みに十分反映できている企業がわ ずかであることを裏付けた。
重要な部素材のサプライチェーン 途絶リスク低減に向けて検討・導入している方策については、自社製品については 「在庫の増加 (備蓄) 」 「生産拠点の分散化」が多く、調達品に関しては「調達先の多様化(二社購 買) が圧倒的に高い 」(図3) 。ただ、東日本大震災やタイの洪水で、多くの影響が発生したことは、白書が指摘した通り、二社購買により直接の取引先は複数化できていても二次取 引先以下で部素材の供給が一部の事業者に集中する「ダイヤモンド構造」になっていたことを裏付けた。
誌面情報 vol33の他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2026/06/05
-
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/02
-
-
-
失われた危機意識を取り戻す災害図上訓練で自分ごと化 ミツバ
どのメーカー系列にも属さず、複数の自動車メーカーや1次サプライヤーに四輪と二輪用の電装部品を供給する独立系のサプライヤーであるミツバ(群馬県桐生市、日野貞実代表取締役社長)。近年、過去に考えられた災害対策が、途絶えつつあった。同社では“自分ごと化”で従業員の危機意識を高めるため、災害図上訓練を実施。参加者の意欲が高まり、対策用の新たな要望が集まるなど、確実な手応えを感じている。
2026/05/26
-
-
-
-
-
顧客の安全と安心をAIと人のアシスタンスサービスで追求
JTBグローバルアシスタンス(東京都千代田区)は、渡航先でのけがや荷物の紛失、言語の壁など、海外旅行に関わるトラブルを包括的にサポートしてきた。昨今では地政学リスクの高まりに応じ、自社の危機管理ソリューションを生かした出張者や駐在員の安全確保にも注力している。創業35年を機に、AIと人間、それぞれの長所を組み合わせたハイブリッド型サービスの展開を目指す。混沌(こんとん)とした時代の中、海外旅行に伴うリスクを低下させ、旅行者の安全をどのように確保するのか。鈴木章敬代表取締役社長に話を聞いた。
2026/05/19







※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方