2016/01/24
事例から学ぶ

燃料不足を克服したBCP先進事例
東日本大震災で多くの企業が直面したのが、車両や非常用発電機の燃料不足だ。ガソリンスタンドには首都圏でも長蛇の車列ができ、緊急支援物資の輸送などにも支障をきたした。もし、首都直下地震や南海トラフ地震が起きたらどうなるのか。
研究者は、最悪のシナリオとして全国70%の製油がストップする事態を描く。多くの製油所や製品を蓄えておく油槽施設が止まり、1週間程度、出荷ができない事態に陥る。仮に製油が再開しても、ガソリンスタンドにはそれを聞きつけた人々が殺到し、入手困難な日々が続く――。
◆車両燃料の不足はなぜ起きた
南海トラフ、首都直下なら70%の製油がストップ
◆燃料と専属車両を事前確保
災害時に備えた燃料調達BCP
株式会社日立物流
◆BCPと環境の一体的推進
有事の燃料調達を避けるために
SGホールディングス株式会社
◆医療ガス供給で患者の命を守る
LPガスを利用した車両・施設の燃料確保
北良株式会社
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