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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
「理念ギャップ」を招く最大の問題構造
経営のポリシーと現場の活動にギャップが生じる要因について、前回は現場の問題を語りましたが、今回はそれより上位の管理職層や幹部層の問題を語ります。実はこの上位層に巣くう問題こそが最大の問題といっても過言ではありません。要は、本連載でたびたび指摘してきた事なかれ主義です。この考え方が企業にもたらすリスクについて論考します。
2025/09/16
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海外事業を成功させるリスク管理とは
第2回 海外事業を成功させるリスク管理とは
今回は、グローバル事業で成功するために、目まぐるしく変わるVUCAの時代の「Ⅱ.グローバルビジネスリスクへの対応」について述べていきたいと思います。
2025/09/15
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海外危機管理研修(主に台湾有事を想定して)
本研修では、海外安全管理の基本から有事対応、BCPへの組み入れ、さらに台湾有事を想定したケーススタディまで、実践的な視点で幅広く学べる構成となっています。安全管理の3原則やリスク別対応策、歴史的事例に基づいた危機対応の考え方の基本的な知識の習得に加え、演習を通じて“自ら考え、判断し、行動する”力を養います。
2025/09/11
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新 世界のリスクマネジメントの潮流
第5回 どうしたら取締役会が地政学的リスクを乗り切れるか?
多くの最高経営責任者(CEO)や取締役は、比較的オープンな貿易・人材・情報の流れと、概ね安定したグローバルな同盟関係を特徴とするビジネス環境で、キャリアの大半を過ごしてきた。しかし、過去5年間で国際秩序は劇的な変化を遂げ、その変化は循環的なものではなく、構造的なものへと傾斜しつつある。リスク環境はかつてないほどグローバル化し、相互に関連し、急速に変化している。そのため、こうしたリスクを管理・軽減し、競争優位性を確保するための機会を早く見つけ出すことが重要になっている。
2025/09/11
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理念ギャップのリスクと向き合う
経営理念のメッセージと実際の活動との矛盾が批判の対象になる時代。しかも価値観の違いがあちこちで顕在化し、メッセージ自体が多様な目にさらされています。とはいえ批判を恐れてあいまいな姿勢をとれば、それも「ごまかし」と取られかねません。さまざまな理念のうちDE&Iに焦点をあて、昨今の動きとこれに向き合う企業の活動を紹介します。
2025/09/05
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海外事業を成功させるリスク管理とは
海外進出のリアルとリスクを考える
日本経済のけん引役である企業はこの様な状況下、海外事業をどの様にすすめるべきなのでしょうか?今回から連載させて頂くこのコラムではそのヒントとして、海外進出後の経営管理、安全管理、台湾有事を含む危機管理の方法について解説させて頂く予定です。
2025/09/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
ワンセンテンス化が経営理念の浸透を妨げる
多くの企業が経営の上位理念としてサステナブルやコンプライアンスなどのメッセージを発信しています。しかしこれからは、メッセージと実際の活動の矛盾がリスクになる時代。上位理念を社員に腹落ちさせて行き渡らせる必要がありますが、長い文章よりもワンセンテンスを歓迎する風潮が物事の深い理解を妨げています。問題解決の道を考えます。
2025/08/30
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新 世界のリスクマネジメントの潮流
第4回 米国で急増する「逆差別」訴訟
最近の米国最高裁判所の「Ames v. Ohio Department of Youth Services」の判決において、判事らは、(差別的な扱いを受けたと主張する)多数派グループに属する原告が、「被告が多数派に対して差別的な雇用主であるという主張を裏付ける」追加的な状況を示す必要はないとの見解で一致した。
2025/08/19
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
事なかれ主義はもはやリスクになる
ネットを中心に起きている「情報環境の民主化」は、事を荒立てないことをよしとするこれまでの価値観を覆し、企業のレピュテーション対応に再考を迫っています。うわべだけを取り繕う対応は今後、いわゆる物言わぬ多数派、サイレントマジョリティから見抜かれ、批判の的になるでしょう。情報環境をめぐるリスク構造の変化を考察します。
2025/08/15
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新 世界のリスクマネジメントの潮流
第3回 アメリカ海洋大気庁のデータの喪失
アメリカ海洋大気庁が最大19の嵐を予測している今年は、組織が最悪の事態に備えるために、データモデリングがこれまで以上に重要となる。実は重要なリソースが危険にさらされたり、完全に失われたりする可能性もある。
2025/08/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
容認すべき失言を糾弾する社会構造の問題点
政治家や著名人の失言が繰り返しメディアに取り上げられますが、一つ一つ丹念に見てみると、大別して2種の失言があるとわかります。うち、ポジティブな失言は総じて世間から糾弾され、一方のネガティブな失言は擁護されることが多いのはないでしょうか。このような傾向が生じる社会の構造と、その構造が抱える問題点を考えます。
2025/07/30
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【日本精工】“個”の力が企業を守る管理者と一般社員が実践する初動トレーニング
日本精工の阪下健作さんに、同社が進めている個々人の災害時の初動対応力の強化(訓練・演習)についてお話しいただきました。2025年7月15日開催。
2025/07/19
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
待望される「炎上上等」の良識的発信
相次ぐ炎上騒ぎによりネット上での議論自体を忌避する傾向が強まっています。しかし、リアルで推奨される議論がネットでは抑止されるというのは間違いです。本音の議論はネットであろうと推奨されるべきで、基本的な姿勢とルールを守るならば、意見の表明を臆する必要はありません。引き続き、現在の情報空間に巣くう社会的リスクを考えます。
2025/07/18
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新 世界のリスクマネジメントの潮流
第2回 「エージェント型AI」とは?そして、安全に利用するために
エージェント型AIは、タスクを自律的に実行し、「思考」に基づく意思決定を行い、サードパーティ製アプリケーションと連携してタスクの完了を促進する。
2025/07/18
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全社的リスクマネジメント(ERM)習得講座【2026年1月】
本研修では、受講者が全社的リスクマネジメント(ERM)の基本的な知識を習得し、COSOフレームワークを用いてリスクマネジメント活動を全社に浸透させる能力を身につけることを目標としています。
2025/07/18
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成熟するBCPの次なる一手
BCPが複雑化してマニュアル類が成熟、一方、ただでさえ人材不足のBCP事務局は情報量が増えて負荷が増大。この状況を打開すべく期待されるのがAIです。今回は活用シーンの代表例として、訓練シナリオの作成におけるAI技術開発の動きと実際の導入事例を紹介。恒例の企業事例は、経営戦略と連動した攻めのリスクマネジメントを取り上げます。
2025/07/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
正の関心度が嘘のリスクを減らす
嘘の看破を妨げる原因に無関心や感情論があります。うち無関心に関しては、養老孟司氏がベストセラー『バカの壁』で、人はどんなに情報を与えても関心度係数「a」が低ければ反応しないという真理を解いてみせました。実はこの係数をマイナスに拡張すると、感情論で嘘の拡散や真実の否定が起きることも説明できます。今回は関心度について考えます。
2025/06/30
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新 世界のリスクマネジメントの潮流
第1回 自動化がもたらす効率と潜在的リスク
今日の企業は、請求処理・顧客対応・データ分析・マーケティングなど、業務の多くをソフトウェア・アルゴリズム・人工知能(AI)によって自動化している。これにより業務は効率的かつ精密に、また大規模に処理可能となる一方で、必ずしも法的コンプライアンスを保証するものではない。とりわけ自動化が適切に管理されていない場合、善意で始めた技術導入が、規制当局による調査・集団訴訟・企業イメージの毀損など、重大な法的問題へとつながる可能性もある。
2025/06/30
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新・危機対応記者会見シミュレーション~実践型メディアトレーニング
本研修では記者会見の司会はじめ会社幹部(社長、担当役員、現場責任者等)の役になり、危機的状況についての説明や質問への回答、謝罪のポイントについて学んでいただきます。
2025/06/24
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サイバーセキュリティを経営層に響かせよ
デジタル依存が拡大しサイバーリスクが増大する昨今、セキュリティ対策は情報資産や顧客・従業員を守るだけでなく、DXを加速させていくうえでも必須の取り組みです。これからの時代に求められるセキュリティマネジメントのあり方とは、それを組織にどう実装させるのか。東海大学情報通信学部教授で学部長の三角育生氏に聞きました。
2025/06/17
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
「嘘も100回言えば真実になる」は本当か
「嘘も100回言えば真実になる」といわれますが、この例えはご存じのように、嘘でも繰り返し発信し続けると誰もが真実と感じるようになるというプロパガンダの手法のことです。この手法がまん延すると、嘘を真実にするよう後から事実をつくり上げる構造にもつながりかねません。今回から、嘘と真実をめぐる社会構造とその問題点を考察します。
2025/06/17
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リスク対策.com5月のセミナーダイジェスト
リスク対策.comは毎月、リスク管理・危機管理の分野においてさまざまなテーマのセミナー・勉強会を行っています。今回は5月に開催したなかから「危機管理塾」の概要を紹介します。PRO会員(ライトは除く)のアーカイブ視聴が可能です。
2025/06/11
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進化するセキュリティ組織
DXによりビジネスが高度化、さまざまな便益がもたらされる一方、サイバーリスクが増大しています。セキュリティの役割はいまや情報資産の防御にとどまりません。事業を守り、顧客や従業員を守り、しかしデジタル化はさらに加速させる。DX時代に求められるセキュリティの姿を探りました。ほか、いま押さえておきたい時局の動きを解説しています。
2025/06/05
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再考・日本の危機管理-いま何が課題か
「和」を形骸化させる「ことなかれ主義」
カスハラなどの行き過ぎた言動・行動は、確かに増えているのかもしれません。しかし、これらをはなから相手にしない、すべて受け流せばよいという風潮も疑問です。一見大人の対応に見えても、それがまん延すれば今度は建設的意見の排除を招き、話し合いの形骸化を助長して、問題解決を遠ざけます。今回は「ことなかれ主義」の危険性を考えます。
2025/05/30
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気候変動適応がBCPにもたらすロングスパンの経営観
気候変動への対応として、企業には脱炭素による「緩和策」とともに、悪影響を最小限に抑えつつビジネスチャンスへ転換する「適応策」が求められるようになりました。長期的視点で気候変動のリスクと機会を分析し、経営戦略に融合させる取り組みは、BCPを新たなステージに引き上げる可能性を秘めています。BCPの未来像を聞きました。
2025/05/26