災害列島日本、平成は大災害が多発
異常気象と地震、水害、猛暑…

高崎 哲郎
1948年、栃木県生まれ、NHK政治記者などを経て帝京大学教授(マスコミ論、時事英語)となる。この間、自然災害(水害・土石流・津波など)のノンフィクションや人物評伝等を刊行、著作数は30冊にのぼる。うち3冊が英訳された。東工大、東北大などの非常勤講師を務め、明治期以降の優れた土木技師の人生哲学を講義し、各地で講演を行う。現在は著述に専念。
2019/06/24
安心、それが最大の敵だ
高崎 哲郎
1948年、栃木県生まれ、NHK政治記者などを経て帝京大学教授(マスコミ論、時事英語)となる。この間、自然災害(水害・土石流・津波など)のノンフィクションや人物評伝等を刊行、著作数は30冊にのぼる。うち3冊が英訳された。東工大、東北大などの非常勤講師を務め、明治期以降の優れた土木技師の人生哲学を講義し、各地で講演を行う。現在は著述に専念。
まず防災専門図書館のタイムリーな企画「平成の災害史展」を紹介しよう。同館刊行の案内文(広報文)をそのまま引用する。一度足を運んではいかがでしょう。
平成の災害史
~災害から振り返る30年~
防災・災害資料を専門に扱う「防災専門図書館」(東京都千代田区)では企画展「平成の災害史~災害から振り返る30年~」を2019年8月中旬頃まで開催しています。
■主旨
2019年5月から新元号「令和」が施行されます。そこで、平成元年(1989年)から平成30年(2018年)までに起きた災害を振り返ることで、昭和の時代に比べて激化している災害の状況を知り、普段から災害の備えを考えられるよう意識の向上を狙っています。
■イベントの見所
防災専門図書館が考える「災害」とは、「人に災いを及ぼすもの」です。
それゆえ、「災害史」で展示している内容は、地震・洪水などの自然災害に合わせて、火事・交通災害などもあります。つまり、全国の様々な災害の資料を年表形式で、一堂に会して見られる、またとない機会となっています。
また、平成30年に発災した西日本豪雨・北海道胆振東部地震については、特別に被災写真や当館作成の解説図などを展示して、来場者の理解を深められるようにしています。
■開催概要
主催: 防災専門図書館
日時: 2019年8月中旬頃まで
会場: 東京都千代田区平河町2-4-1 日本都市センター会館8階
入館料: 無料
■本件に関する問い合わせ先
主催:公益社団法人 全国市有物件災害共済会 防災専門図書館
担当者:矢野・堀田
TEL:03-5216-8716 FAX:03-3265-8222
Email:lib.bouasi@city-net.or.jp
URL : https://www.city-net.or.jp/library/
<展示のようす(一部)>
<防災専門図書館とは>
災害・防災資料に特化した専門図書館。
昭和31年(1956)に開館、今年で62周年を迎えた。
蔵書は16万冊。地震・洪水などの自然災害だけでなく、火災・公害・事故・戦災など人為災害も扱っている。
図書館は一般に公開しており、無料で利用できる。HPには、江戸時代のかわら版などのデジタルアーカイブも充実。オリジナルコンテンツに「防災いろはかるた」がある。地下鉄永田町駅から徒歩約4分
(つづく)
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