獣医師会側の改善努力項目

(1)消防士の災害現場における動物への救急措置と獣医師法の関係について会内の意思統一、会としての公式見解の発出、協定書の締結
(2)動物の救急措置に関するマニュアル、手順書などの提供
(3)動物の救急措置に関する教育訓練についての獣医師の関与
(4)災害時に消防士と連携して動物の救急措置を行うシステムの構築

その他

(1)環境省、総務省消防庁等関係省庁による「通常災害(火災や交通事故など)と自然災害時における被災動物(犬および猫などの小動物)の救命救急処置に関する在り方検討会」を開催
(2)各専門家(環境省、総務省消防庁宇、獣医学、防災、法学)によって構成される協議会の設立
(3)(1)の協議会による啓発活動、社会への提言、議員会館でのシンポジウムの開催、政府・国会議員へのロビー活動など
(4)グレーゾーン解消制度(経済産業省提供)への申請
(5)家庭動物の救出救助、救命救急措置のスキルに対する資格認定制度の創設など

日々忙しい毎日を過ごしていると、日本は自然災害の多い国であることを忘れがちだが、ひとたび大災害が起こると被災するのは人間だけでなく、動物たち、その健康的な生活や安全な環境を失ってしまう。

災害の規模が大きいほど、人の生命身体を守ることが第一になるため、動物たちの心身のケアはどうしても後回しになってしまい、すぐに取り組むのは、現状の法的な仕組みとして容易なことではないかもしれない。

平成30年7月豪雨では、愛媛県内のショッピングセンターで、ペット販売店が水災害を被ってしまい、ケージに入れらたまま逃げることができなかった数十頭のペットたちも水に飲み込まれて死亡してしまったり、外飼いの犬たちが鎖につながれたまま死亡していたことなど、新聞記事にもなっていない。

同じ時代に生命を持ち、毎日、飼い主に寄り添って家族生活している動物たち。

災害直後は、人も動物も普段通りの精神状態を保つことが難しくなるため、心身のケアが必要である。特に具体的な体調不調や痛みや苦しみを言葉にして訴えることができないを動物たちのこともきちんと思いやってあげたい。

また、けがなど救急処置が必要なペットには、また、元の生活に戻って、幸せな毎日を送るために適切な処置を施す必要がある。

発災時に救出救助の専門家である消防士、自衛隊、警察、海上保安庁の隊員、ペットの専門家である獣医師たちが、具体的な準備のもとに1秒でも早く、救急処置が必要なペットを現場で助けてくれれば、ペットを家族とする全ての人たちにとって本当に心強いと思う。

私もペットを家族に持つ一人として、「通常災害(火災や交通事故など)と自然災害時における被災動物(犬および猫などの小動物)の救命救急処置に関する在り方」をぜひ、環境省を中心に早急に検討いただきたいと心から願う。

■熊本地震における被災動物対応記録集
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h3003/full.pdf

■東日本大震災における被災動物対応記録集
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2508c/full.pdf

下記のリンクから、数え切れないほどの消防士による火災現場での動物への心肺蘇生処置を観ることができる。
https://www.youtube.com/results?search_query=firefighter+pet+cpr+2019

上記、法的アドバイスについては、法律事務所アイディペンデント・弁護士 南部弘樹先生監修。

■法律事務所アイディペンデント
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(了)


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