特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス新法)の概要【番外編➋】
労働組合法における労働者
山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
2025/01/16
弁護士による法制度解説
山村 弘一
弁護士・公認不正検査士/東京弘和法律事務所。一般企業法務、債権回収、労働法務、スポーツ法務等を取り扱っている。また、内部公益通報の外部窓口も担っている。
フリーランス新法の概要の番外編として、前回の記事では、フリーランス新法と労働関係法令との適用関係についてご説明しました。その際、労働基準法(以下「労基法」)をはじめとする個別的労働関係法令と、労働組合法(以下「労組法」)とでは、「労働者」概念の違いがあるため、フリーランス新法との適用関係も異なってくるという旨をお伝えしました。
労基法と労組法における「労働者」は、それぞれ次のように規定されています。
労基法における労働者の意義(定義)については、上のとおりであり、過去の記事でご説明しているように、「使用従属性」の有無が判断基準とされています。
一方、労組法における労働者の意義(定義)については、労基法にある「使用」という文言がないことなどから、労基法のような「使用従属性」は要しないと考えられています。
「労働者」の意義(定義)を巡って労基法と労組法との間にこのような差異がある理由としては、「自らの指揮監督下に置く(「使用する」)者に対して社会的公序に反する行為をすることを禁止し最低労働条件を保障しようとする労基法と、経済的に劣位に置かれる者に団結活動や団体交渉を行うことを認めてその地位を引き上げ労働条件の対等決定を促そうとする労組法(1条1項参照)の趣旨・性質の違いから、労組法では、その前提として、広い意味での経済的従属性の存在が求められ、労基法のような使用従属性(指揮監督下での労働)は要求されていないものと理解されうる」(水町勇一郎『詳解労働法[第3版]』(有斐閣・2023年)60~61頁)と説明されています。
おすすめ記事
中澤・木村が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2026/06/23
W杯に水を差したDAZN契約プラン表示が原因で大炎上
世界最大のスポーツイベントであるサッカーのW杯が6月12日に開幕。日本は1勝1分けで決勝トーナメント進出を大きく引き寄せている。その裏でW杯の視聴契約を巡ってSNSで大炎上していたのが、スポーツコンテンツの配信会社であるDAZNだ。W杯の全試合を視聴できる年間契約プラン表記に問題があり、13日にお詫びを発表した。しかしその対応も反感を買い、炎上は継続。最終的には年間プラン自体を取り下げた。DAZNの何が問題だったのか、消費者問題に詳しい住田 浩史弁護士に聞いた。
2026/06/23
企業の副業解禁とコンプライアンス対策を支援
企業の副業解禁の流れが加速している。従業員は本業以外の労働を増やすことで、収入増が見込める。従業員が副業で獲得したスキルで、本業への貢献も期待できる。企業側にとっても、副業は採用活動に活用できる。業務発注から関係を深めてからの転職や採用後のミスマッチを防止する効果がある。一方で、副業の一般化に伴い、同業他社での競業や情報漏えい、ブランド毀損、過重労働など、副業リスクは増加している。フクスケ(東京都千代田区)は、企業の副業制度の運用支援に加え、副業コンプライアンス向上に関するデータを分析し、リスク診断サービスも提供している。代表取締役社長の小林大介さんに、企業の副業解禁がもたらす影響について話を聞いた。
2026/06/12
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方