レジリエンス
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飢饉・飢餓の歴史を振り返る
「飽食時代」といわれる今日、「大旱魃(だいかんばつ)」「飢饉(ききん)」「飢餓」といったおぞましい言葉は「死語」になったのであろうか? 確かに「災害列島」日本の現状だけに限ってみれば「死語」になったように見けられる。しかしながら、戦前はもとより、戦後の高度経済成長期以降でも「飢饉」「食糧不足」は日本国民を襲ったのである。
2019/10/15
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台風で問題の「隠れ停電」は対策できる
台風19号の進路や被害が心配です。みなさま最大限の備えをお願いいたします。そして台風15号の被害を受けた地域が心配です。
2019/10/11
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日本人初のBCIのフェロー資格者
ミネルヴァベリタス(株)顧問の田代邦幸氏は、事業継続マネジメント(BCM)の普及啓発を推進している国際的な非営利団体である BCI(注)から、同団体の資格としては最高位のフェロー(Fellow of the BCI:FBCI)の資格を授与された。
2019/10/10
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第15回:危機をマネジメントするための組織作り(その1)
勤務時間中に災害が起こる。従業員たちは直ちに安全な場所に退避、集合して安否を確認しあう…。こうした緊急事態発生初期の対応は、だれが指図するでもなく、その気にさえなれば一人ひとりが自主的に動けるものだ(事前の訓練は必要ではあるが)。避難手順一つをとってみても、避難の呼びかけ、避難集合場所での点呼・報告などは、相互の協調性や協力意識の範囲で行動できるところがある。
2019/10/10
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第78回:BCM関係者は「破壊的テクノロジー」とどのように付き合っていくのか
読者の皆様は「破壊的イノベーション」(disruptive innovation)という言葉を聞いたことはおありだろうか? これは1995年にハーバード・ビジネス・レビューに掲載された論文で最初に用いられた言葉で、新たなテクノロジーによって既存の秩序を破壊し、ビジネスや業界の構造を劇的に変化させるようなイノベーションを指す。「破壊的テクノロジー」(disruptive technology)もこれとほぼ同時に生まれた造語で、既存のテクノロジーに完全に取って代わって破壊的イノベーションをもたらすようなテクノロジーの総称である(注1)。 BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCI(注2)が2019年9月に発表
2019/10/08
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人口集中による災害リスクや市民デモが課題
今回は、ギリシャの首都アテネを取り上げます。アテネについては皆さんよくご存じかと思います。プラトンをはじめとする偉大な哲学が生まれた街であり、都市や民主主義の発祥の地として知られています。アテネ市自体の人口は66万人程度ですが、アテネを中心とする地域圏には350万人が住んでいます(自治体の数でいうと全部で66)。ギリシャの人口が1000万人程度ですから、およそ3分の1の人口がアテネ都市圏に集中していることになります。
2019/10/08
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北海道開拓の父、米国人ケプロン
「北海道の雄大な景観(ランドスケープ)にはアメリカ的な雰囲気が感じられる」。こう語る内外からの観光客が少なくないという。なぜか? 明治維新以降、北海道の開拓・殖産興業・高等教育はお雇いアメリカ人が中心となって推進されたのである。ここに他府県とは異なる大きな特徴がある。その中心人物こそがホーレス・ケプロンなのである(以下、「北海道の歴史」(山川出版社)、「お雇い外国人 建築土木」(村松貞次郎)などから引用する。
2019/10/07
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バイフューエル車で在宅患者支援
先週はクルマから電気を取る方法についてお伝えしました。でも、そもそも電気だけでなく、ガソリンも足りなくなる災害時、やはり困るのでは?という問題についてのひとつの解決策をお伝えします。それは、タイトルにもあるバイフューエル(Bi-Fuel)の可能性です。「2種類のフューエル(燃料)を切り替えて使用できる単一エンジン…」とか言われても?となってしまうので、まずはこちらをご覧ください。
2019/10/04
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ビクトリー・ラップ
超活動的な2017年のハリケーンシーズンの特徴は6つの大型ハリケーンであり、それは破壊的な2005年シーズン以来の最多の数である。記録上最も高くついたハリケーンシーズンであり、損害額は2810憶ドル(約28兆1000億円)であり、ほとんど全てが米本土に上陸した3つの大型ハリケーン―・ハービー、イルマ、マリア―によるものである。
2019/10/04
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ボランティア、その前に保険と情報
ボランティア保険加入申し込みしました。
2019/10/03
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便乗・悪徳商法に注意、契約は慎重に
災害後には、災害に便乗した悪質な商法や、契約上のトラブルが発生する傾向にあります。会社としては、従業員の個人のこととはいえ、被災したうえに消費者トラブルを抱えることにならないよう、適切な啓蒙・啓発をしておきたいところです。消費者トラブルの防止は平常時からも必要なことですので、災害対策を契機として、ぜひ学びの場をつくることをお勧めします。
2019/10/02
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ペット同伴避難拒否とその法的課題
災害が起こった後の緊急時に、避難所の管理者(自治会長、校長など)がペット同行避難者の受入れを拒否することは現実的には非常に困難で、避難所運営側がペットの受入れに関するルールが決まっていないまま、 無条件で受け入れて、後にさまざまなトラブルになるといった事例が多く見られた。
2019/10/01
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調理担当者は、なぜそこまで働いた⁉
2016年の熊本地震では、福祉避難所の調理担当者がどれほど働いたことでしょうか。なぜ、それほどまで働かなくてはいけなかったのでしょう。その実態はほとんど明るみに出ていません。そもそも、「福祉施設」には常時寝泊まりしている滞在者がいますが、その人だけでは食事や生活の面倒を見るのが精一杯のはずです。ところが、なぜか地震発生と同時に福祉施設は「福祉避難所」に早変わりし、外部から被災者を受け入れる仕組みになっているのです。施設とその職員も、突然、被災者になるにもかかわらず、余分の仕事がのしかかってくるのです。
2019/10/01
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簡単みそ玉で体ポカポカ
今回は「みそ玉」を紹介します。防災保存食としてだけじゃなく、乾燥しないようにラップで包んだ後にモールでラッピングしたり、お弁当のすき間にちょこんと入れておけば、かわいくて持ち歩きも簡単です。忙しい朝でも、お弁当と一緒にでも、ラッピングしてギフトとしても、いつでもお湯を注ぐだけで食べられる手軽さがあるおすすめの一品です。
2019/10/01
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お雇い外国人ミルン、日本の地震・耐震構造学の父
明治新政府は殖産興業と軍備強化を国策の2大柱に据えた。だが、近代的な産業・軍事・医学・法律・教育方面の知識は比較にならないほど遅れており、その一方で欧米列強の政治・経済的圧力は高まる一方だった。そこで「近代化を急げ」との掛け声の中、薩長閥の新政府は欧米から「お雇い外国人」を招いて欧米への「追いつけ追い抜け」政策を推進した。
2019/09/30
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クルマから電気を得る方法、V2Hも!
各地の台風で被害が相次いでいます。まだ発生する可能性もありますので、風速の話をひとこと。風速でいくら危険を説明しても伝わりにくいと思っていましたが、風速を4倍にして、1割引にすると時速に簡単に暗算できることを発見しました(正確にはうちの家族が)。風速50メートルだと50×4=200。200から1割の20を引くと、時速180キロとすぐ計算できます。時速で言われると、実際に起こることがイメージしやすいので、みなさんの防災講座でも使ってみてくださいね!
2019/09/27
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集合住宅ネット整備で防犯事業拡大も
マンションやアパートなど集合住宅向けのインターネット回線整備などを手がけるギガプライズは26日、既存集合住宅向けの新たなネット回線整備サービス「SPES(エスピーイーズ)」を2020年1月末から提供開始すると発表した。同社ではネットワークカメラの提供も行っており、防犯などの事業拡大も狙う。
2019/09/26
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第14回:被害想定はどこまで書けば現実的か
一般に、危機の未然防止やリスクマネジメントに着手しようとしたら、どんな災害、どんなリスク、どんな危機にさらされうるのかを明らかにしなければならない。ここがはっきりしないと、その後の緊急対応方針や解決策(対策)、行動手順が決まらないからである。
2019/09/26
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自宅の損壊で他者に被害、ADR活用も
密集した住宅街や市街地では、仮に住まいを失うほどの被害ではなくても、地震や風水害によって、建物の一部、敷地の地盤、がれきなどが、家から近隣へ落下、流入などすることで、損害が発生するということが数多く起きます。
2019/09/25
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第77回:情報セキュリティのパフォーマンスがどのようにビジネスに寄与するか
Forrester Consulting社(注1)はサイバーセキュリティに関する格付けを提供しているBitSight社からの委託を受けて行われた調査結果として、2019年9月に「Better Security And Business Outcomes With Security Performance Management」という調査報告書を発表した(本稿で「セキュリティ」とは情報セキュリティを指す)。
2019/09/24
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福祉避難所はこれでいいのか!飲食物の備蓄を問う
災害が多発しています。そんな中で、要介護者認定人口は10年前の1.5倍に増加し「福祉避難所」の社会的使命は増していますが、食の備えはどうなっているのでしょうか。過去の反省が十分されないままに、新たな災害が続発するため、貴重な教訓が急流に押しやられ水の泡という感じの今日このごろです。それでいいのでしょうか? いいはずがありません。
2019/09/24
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内務技師・青山士の晩年と死
戦前の内務省土木局を代表する技師(技術官僚)の一人、青山士の生涯を簡単にスケッチしてみよう。青山は現在の静岡県磐田市に生まれ、東京帝国大学工学部卒業と同時にアメリカに渡り、パナマ運河開削工事に唯一の日本人土木技師として従事した。その技術力や人格はアメリカ技術陣からも高く評価された。7年半従事した後、帰国し内務省技師となった。荒川放水路開削(東京都)、鬼怒川治水事業(茨城県など)、大河津分水改修工事(新潟県)などの大事業を手掛けた。その後内務省技監(技術官僚最高ポスト)、土木学会会長を務めた。青年時代に無教会主義クリスチャンの内村鑑三の影響を受け土木事業に天職を見出した。終生、無教会主義のクリスチャンであった。
2019/09/24
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台風15号「地域支えあいセンター」早期設置を
2019年9月9日未明に千葉県に上陸した台風15号は、千葉市で最大瞬間風速で秒速57.5 メートルを記録し、大きな被害をもたらした。特に、その後の停電、断水などにより市民生活に大きな支障を来たしている。被災された皆さまには、心からお見舞いを申し上げたい。
2019/09/24
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ディスコが長野・熊本でBCMセミナー
半導体製造装置メーカーのディスコは、「事業継続活動セミナー」を同社の事業所がある長野県茅野市と熊本県益城町で開催する。参加は無料。茅野市は24日、益城町は30日に開催。茅野市開催分は当日午前まで申し込み可能。
2019/09/20
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米国災害システムの神話
ニューオリンズ市緊急事態準備部副部長のカール・メテイリーは40時間以上寝ていなかった。市の首席行政官のオフィスの9階にある薄暗い緊急事態対策本部(EOC)の混沌の中を歩くとき、自分の将来にうたた寝などというものがあるとはとても思えない。典型的な日には大きな会議室くらいのこのスペースで30名は快適に仕事をすることができたであろう。今は、立ち止まっているグループ、机に座っている人、静かにしている人、そうではない人、会話をしている人、電話をしている人、壁に掛けられた一列のテレビモニターをぼんやり見ている人で、少なくとも100名の人がいる。
2019/09/20